千葉県環境保全対策基金

平成27年度県民講座　施設見学会

一般県民の方を対象に、廃棄物に関する知識と正しい理解を広く啓発することを目的に県民講座（施設見学会）を開催しました。

開催日程：	平成２７年１１月１７日（火） ９：３０ ～１６：００
視察先：	(1)市原グリーン電力(株)　バイオマス発電施設 (2)エム・エム・プラスチック(株)　プラスチック再資源化施設
参加者：	30名

市原グリーン電力株式会社

市原埠頭の三井造船㈱内にある「市原グリーン電力株式会社」を訪れました。建設廃材を主体とした木材チップおよび廃プラスチックと紙を固形化したRPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)を主燃料としたバイオマス火力発電所です。

最初に、会議室で新谷一章社長が映像を見ながら、木から電気が生まれる過程を説明くださいました。再生可能エネルギーには間伐材や一般木材、果樹剪定枝などありますが、貢献度が高いというのが理由で、木造家屋解体廃材を主に使用しているそうです。

木は成長する約30年間ＣＯ２を吸収します。間伐材はここで終わりますが、伐採された木材は約30～40年にわたり人家として役に立ち、その後解体されて木材チップとなり、最終的に発電燃料として利用されるというわけです。

その後、構内をバスで移動し、バイオマス発電施設を見学しました。現在日本一の発電規模といわれるプラントはとても大きな施設でした。建屋内部ではトラックから原料の木材チップを荷卸ししていました。車両自体を大きく傾けて燃料を投入するという、普通では考えられないような大胆な方法に驚きました。

自然界から採取する資源をできるだけ少なくし、それらを有効に使い、環境に優しい循環型社会の構築に大きく貢献しているのがよくわかりました。

トラックを50度まで傾けての 木材チップ荷卸し	変電施設

エム・エム・プラスチック株式会社

次に向かった「エム・エム・プラスチック株式会社」は富津市の海岸近くに立地する千葉県で最大規模、全国でも有数の規模というプラスチックのリサイクル工場です。

家庭から廃棄されるプラスチック製容器包装材（レジ袋・包装材・食品トレイなど）は、容器包装リサイクル法に基づいて自治体により収集・保管されます。同社では、この廃棄プラスチックを選別・破砕・造粒し、サンドイッチパレットのコア材として使用し、高品質なパレットを製造しています。

松本博希副社長から会議室で概要の説明を受けた後、徒歩で施設内を案内していただきました。広い工場の中は、とてもきれいに整理整頓され、多くの機械が大きな音をたてて動いていました。

家庭から出される廃棄物は分別してあるとはいえ、製品にするにはさらに詳細な分別が必要となります。そこで機械を使用して選別するわけですが、赤外線と空気を使っての分別処理はプラスチックが種類によって方向を変えて飛んでいき、面白いほど見事に選別されていきました。プラスチックをPP、 PE、PS、PVCなどの素材ごとに選別する装置で、人力で行う選別よりも高い処理能力を持つそうです。

資源の有効活用、ＣＯ２排出削減効果、廃棄プラスチックの最終処分場の延命化に貢献したこの事業は、コストが高く、普通の材料を使用するのとあまり変わらないそうです。それでも、研究を続け、低コストを求め、さらに地球に優しいプラスチックリサイクルの促進に努めている同社の姿勢は、見学者からも感心の声があがっていました。

工場見学	工場見学

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